■2009.0301・02・03〔ひなまつり〕プチ祝詞講座:ひなまつり
鳥取の流し雛がずいぶんと世間に知られるようになった。
恐らく古い形であろうという。その源は大祓の形代流しにある。
雛を流すのは幼児の成長や無病息災の願いからだ。
雛人形を屋内に飾るようになったのは中世以降であると伝える。
中国の『荊楚歳時記』(けいそさいじき)などに見える民間習俗が、
わが国固有の信仰と融合したものらしい。
三月三日を祝うのは古代中国の重陽(ちょうよう)という
考えから来ている。
これを雛祭と呼ぶのは日本古来の考えによっている。
雛人形を飾るのは近世に始まったとされる。
それ以前の人形とは〈形代〉(かたしろ)のことであった。
〈ひとがた〉とも言う。
六月・十二月の末に水に流したり焼き捨てる人の形に
裁断された紙のことだ。
フレイザー卿の『金枝篇』には病などを別のものに移して
捨てる未開民族の例を掲げている。
現代人の中にも他人に移すと自分の病気が治ると信じる人が
いるかも知れない。
雑踏や満員電車の中でマスクをせずに咳き込んでいる人を
見るとそんな考えがよぎる。
①
○○が家(いへ)の愛娘(まなむすめ)○○○○(氏名)が
健(すこ)やなる発育(そだち)をば
乞(こ)ひ祈(の)み奉(まつ)れる親(おや)たちの
篤(あつ)き思(おも)ひは、
所(ところ)も狭(せば)に七段(ななきだ)の
雛飾(ひなかざり)設(しつら)へ、言寿(ことほ)ぎ
豊寿(とよほ)ぎ白酒(しろざけ)以(も)て祝(いは)ひ
侍(はべ)れば、愛(めぐ)し・うむかしと見(み)そなはして、
読み:○○がいへのまなむすめ○○○○が
すこやかなるそだちをばこひのみまつれるおやたちの
あつきおもひはところもせばにななきだの
ひなかざりしつらへことほぎとよほぎしろざけもていはひ
はべればめぐしうむかしとみそなはして
②
古(いにしへ)の習慣(ならひ)の随(まにま)に
幼児(をさなご)の健(すこや)なる成育(おひたち)を
言寿(ことほ)がむと、雛人形(ひなひとがた)をば
引据(ひきす)ゑ、ひなまつり取り行(おこな)はむとする
読み:いにしへのならひのまにまに
をさなごのすこやかなるおひたちをことほがむと
ひなひとがたをばひきすゑひなまつりとりおこなはむとする
(c)金子善光
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