« 2009年4月 | トップページ | 2009年6月 »

2009年5月

2009年5月31日 (日)

■2009.0530・31・0601〔痛む心〕:プチ祝詞講座 痛む心

心の病は現代人にはまるで宿命のようだ。
神社にも時折相談に訪れる方がある。
電話で「お祓いをして欲しい」と依頼して
来る人もある。
私は取り敢えず
「精神科なり心療内科なりに行くよう」勧める。
たとえば骨折している人がすべきことは
外科医へ行くことであるのだが、
なかなか納得していただけない。
神通力でもあれば何とかしてあげたいが、
そうは行かない。
神職としては神様に
「最もよい解決法に導いて下さるよう」と取り次ぐだけだ。

〔プチ祝詞講座〕:痛む心
崇敬者何某い 過日(すぐるひ)より
心の病(やまひ)を得たれば 苦しみ悩み 
最早(もはや)為(な)す術(すべ)もなく 
大神の恩頼(みたまのふゆ)
蒙(かかふ)り奉(まつ)らむと 
鵜(う)じもの頸(うな)ね突き抜きて
拝(をろがみ)み奉(まつ)る状(さま)を 
平(たひら)けく安(やす)らけく聞こし食(め)して 
いとよき道を示し給へと 
乞(こ)ひ祈(の)み奉(まつ)らくを

読み:
崇敬者何某い すぐるひより
こころのやまひをゑたれば くるしみなやみ 
もはやなすすべもなく 
おおかみのみたまのふゆ
かかふりまつらむと 
うじものうなねつきぬきて
をろがみみまつるさまを 
たひらけくやすらけくきここしめして 
いとよきみちをしめしたまへと 
こひのみまつらくを

(c)金子善光

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年5月26日 (火)

■2009.0527・28・29〔同窓会〕プチ祝詞講座:同窓会

小学校の同窓会があった。
卒業後五十年目に当る。
前回は二十年前に開いた。
七十名以上が集まった。
今回は約半数の出席である。
亡くなった友の名が出る。
懐しさとともに無常という言葉が脳裏をよぎる。
話題は仕事のことや家族のことだが、
とりわけ孫に及ぶと盛り上がった。
紅顔の美少年も学年のマドンナも何時の間にか爺婆になった。
「健康で長生きして再開しよう」と約束して別れた。

〔プチ祝詞講座〕:同窓会
今日(けふ)ここに集(つど)ひたる友垣(ともがき) 
己(をの)も己も身健(すこ)やかに 
幸(さき)く真幸(まさき)く在らしめ給ひ 
再び会はむ日まで 恙無(つつがな)く
過(すぐ)さしめ給へと

読み:
けふここにつどひたるともがき 
をのもをのもみすこやかに 
さきくまさきくあらしめたまひ 
ふたたびあはむひまでつつがなく
すぐさしめたまへと

(c)金子善光

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2009年5月23日 (土)

■2009.0524・25・26〔新刊書販売促進〕プチ祝詞講座:新刊書販売促進

Mimage2 本が売れない時代になった
。とりわけ学術書は見向きもされないようだ。
昔、大宅壮一という評論家が「一億総白痴化」と評したが、
今日では「おバカキャラ」などと称して
無知蒙昧を売り物にする時代を迎えている。
武術では自分と同格の者と組んでいては上達しない。
必ず強い相手と稽古すべきなのである。
ところが昨今はイージー ゴーイングが持て囃される。
活字よりマンガ、本を読むよりインターネットだ。
もしも「このままではいけない」と気づいたら
読書を始めるべきだ。
もっともこの一文が広告だとしたら確実に本は売れまい。

プチ祝詞講座:新刊書販売促進
○○出版株式会社が編纂(あ)み出版(いだ)したる『○○』をば 
遍(あまね)く世に行き渡らしめ給ひ 
ひとびとの蒙(くらき)を啓(ひら)かしめ給へと、

読み:
○○出版株式会社があみいだしたる『○○』をば 
あまねくよにゆきわたらしめたまひ 
ひとびとのくらきをひらかしめたまへと
   
(c)金子善光

*写真は本のイメージ
 祝詞作文事典(縮刷版) 3,990 円(消費税込み)
 金子善光編・著 / 戎光祥出版
 新刊ではありません。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年5月20日 (水)

■2009.0521・22・23〔類語反復〕:プチ祝詞講座 類語反復

祝詞には「いかし御世の足らし御世」とか
「堅磐に常磐に」といった慣用句が用いられる。
よく見ると〈いかし〉と〈たらし〉は
立派ナと満チ足リタ、〈堅磐〉と〈常磐〉は
硬イ岩と永久という意味で、本来は別々な語である。
ただ「いかし御世の足らし御世」と用いる場合には
立派ナ御代・満チ足リタ御代となり、
ほぼ同じ意味を表す。
これに対し「堅磐に常磐に」の方は、
似通った音を重ねて類似性を感じさせる効果を
狙ったものと思われる。
「いかし御世の足らし御世」は名詞+名詞、
「堅磐に常磐に」は副詞+副詞で構成される。
現代の祝詞には「聞こしめし諾(うべなひ)ひ給ひ」とする
例がある。
〈きこしめす〉と〈うべなふ〉とは動詞+動詞で、
意味の類似によるという点では共通するが、
古典的な方法とは趣を異にするようだ。

(c)金子善光

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年5月17日 (日)

■2009.0518・19・20〔尊敬語の重複〕プチ祝詞講座:尊敬語の重複

〈聞く〉という動詞に尊敬の接尾語である
〈す〉を付けると〈聞こす〉となる。
尊敬語だ。これに更に尊敬を表す動詞
〈召(め)す〉を付けると〈聞こしめす〉となる。
敬意は一層重くなる。
そこで祭神や天皇について申し上げる場合に用いる。
最高敬語と呼ばれるものである。
現代祝詞の中にはこの後に尊敬の補助動詞
〈給ふ〉を付けて「聞こしめし給ふ」とする例もある。
しかしこれは少しくどいようだ。
慇懃無礼ということもある。ほどほどでありたい。

(c)金子善光

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年5月14日 (木)

■2009.0515・16・17〔祝詞の敬語〕:プチ祝詞講座 祝詞の敬語

現代語の〈です〉〈ます〉に相当する古語には
〈はべり〉〈さうらふ〉がある。
共に元は貴人に仕えたり、その近くに
控える意の動詞で、これを丁寧語として
用いる場合は補助動詞の用法となる。
〈さうらふ〉は鎌倉時代に〈さぶらふ〉から
転じたものだ。
ところで現代の祝詞で丁寧語に
〈つかへまつる〉を用いる人もあるが、
こちらは〈する〉〈行う〉の謙譲語であるべきなので
不適当ということになる。
敬語の乱れを批判する神職が自ら誤っていては
示しがつかない。 

(c)金子善光

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年5月11日 (月)

■2009.0512・13・14 〔プチ祝詞講座〕:祝詞の類似表現

今回は嗜好を変えまして「祝詞の類似表現」について金子先生にお聞きしました。

祝詞の類似表現

☆(神様ヲ)オ讃エスル 称辞(たたへごと)竟(を)へ奉る・たたへ奉る
神威ニ恐縮スル 忝(かたじけな)み奉る・かしこまる
☆立派ナ いかし
荘厳ナ いつの・うづの
整ッタ 瑞(みづ)の
☆幾久シク 堅磐に常磐に
 → た長の・弥遠長(いやとほなが)に
☆守護スル 斎(いは)ふ
幸イアラセル 幸はふ
☆平穏ニ 平(たひら)けく安(やすら)けく・平穏(おだひ)に
 無事ニ 事無(ことな)く
(c)金子善光

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年5月 8日 (金)

■2009.0509・10・11〔芸事上達〕:プチ祝詞講座 芸事上達

ブライアン・ワイス博士によれば「天才と言われた
音楽家は何度も生まれ替っているから全盛から
才能を持って来ているのだ」という。
稽古で上達する程度では才能ではないのであろうか。
人知れず黙々と練習して大成した野球選手の話もある。
芸能の神様に祈るのも人情だろう。

〔プチ祝詞講座〕:芸事の上達
幼(をさな)き日より習(なら)ひ来たるピアノ〔バイオリン〕、
斯(し)が技量(わざ)をいよよ磨(みが)きて高き階梯(しな)へ
上(のぼ)らむと、勤(つと)め励(はげ)む状(さま)を、
めぐし愛(いとほ)しと見(み)そなはして、
努力に見合ふ成果をば得さしめ給ひ、自信を深めしめ給へと

読み:
をさなきひよりならひきたるピアノ〔バイオリン〕、
しがわざをいよよみがきてたかきしなへ
のぼらむと、つとめはげむさまを、
めぐしいとほしとみそなはして、
どりょくにみあふせいかをばえさしめたまひ、
じしんをふかめしめたまへと
   
(c)金子善光

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年5月 5日 (火)

■2009.0506・07・08〔パソコン・携帯〕:プチ祝詞講座 パソコン・携帯

過日、新聞の記事に「某社がパソコンのお祓いをしている」とあった。
そう言えば以前にも卒業生の神社でのパソコンのお祓いが
写真入りで載っていた。
早速、教室で後輩たちに紹介したことであった。
迷惑メイルの撃退法は一括削除になるので、
読みたかったものまで削ってしまう。出来れば、
怪しげなものやウイルス付きのメイルは事前に
拒否したいが撃退ソフトには後手後手の印象がある。

〔プチ祝詞講座〕:パソコン、携帯祓い
願主○○○○い、日ごろ用ゐる電子計算機〔携帯電話〕に
ウイルス〔迷惑メイル〕の入り来(く)るをば厭(いと)ひ、
大御蔭(おほみかげ)蒙(かがふ)り奉(まつ)り、
コンピュータウイルス〔迷惑メール〕をば退(しりぞ)け
却(やは)し心地(ここち)よき利用を得(え)むと

読み:
願主○○○○い、ひごろもちゐるでんしけいさんき
〔けいたいでんわ〕に
ウイルス〔めいわくメイル〕のいりくるをばいとひ、
おほみかげかがふりまつり、
コンピュータウイルス〔迷惑メイル〕をばしりぞけ
やはしここちよきりようをえむと

(c)金子善光

〔語句〕
パソコン=電子計算機(でんしけいさんき)
携帯=携帯電話 ⇒もちはこぶことづてのうつは

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2009年5月 2日 (土)

■2009.0503・04・05〔遠足〕:プチ祝詞講座:遠足、学校での旅行など

春は新入生を学校に馴染ませるための諸行事がある。
中でも遠足は楽しい印象と共に心に残る。友と開いた弁当。
見学や遊戯。移動中の時間さえ思い出となる。
疲れを忘れているからいつもよりは深い眠りに就く。
ただし回復は早い。

〔プチ祝詞講座〕 :遠足(学校での旅行など)
学舎(まなびや)に入(い)りて初めての遠足に
出(い)で立つこととはなりぬ、故(かれ)、
往復(ゆきかへり)の道程(みちのり)に車の禍(わざはひ)
あらしめ給(たま)ふことなく、現地にては教員(をしへのおや)が
計画(ことはかり)の任(まにま)に、
親睦(むつび)を深め規律(のり)を学び、
よき成果を得て帰らしめ給へと

読み:
まなびやにいりてはじめてのえんそくに
いでたつこととはなりぬ、かれ、
ゆきかへりのみちのりにくるまのわざはひ
あらしめたまふことなく、げんちにてはをしへのおやが
ことはかりのまにまに、
むつびをふかめのりをまなび、
よきせいかをえてかへらしめたまへと

(c)金子善光

〔語句〕
学舎=学校 まなびや    入りて=入学して
遠足=遠足(えんそく)でよいと思うが、「○○学びの旅」
 「○○への旅」など
車の禍=自動車事故   通る道での禍=みちゆきの禍
交通安全=みちゆきのおだひ
現地=げんち  ⇒ゆくところ など
教員、教師=をしへのおや    計画=ことはかり
親睦=むつび ⇒仲良く    規律(のり)=学校規則、生活規則など
成果=せいか ⇒あまたのこと学び など
無事に=喪無く事無く(もなくことなく)

蛇足@管理者

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2009年4月 | トップページ | 2009年6月 »