■2009.0617・18・19〔祈晴2〕プチ祝詞講座:祈晴2
長雨は外出を阻む。
万葉集に「雨障」と書いて〈あまつづみ〉としているのは
梅雨時のことであろう。
現代人は雨靴さえ忘れて物ともせずに出歩く。
それでも農業に関わる人々には長雨は禁物だ。
そこで「祈晴」を行った。天候の回復を祈るのである。
雨が降ると海も時化ることがある。そこで航海にも晴天を願う。
〔プチ祝詞講座〕:祈晴2
この月はしも梅雨(つゆ)なれども絶え間なく下し給(たま)ふ
天(あま)つ水の繁(しげ)ければ百姓(おほみたから)ら
暫(しま)しがほど晴間(はれま)をば恵(めぐ)み給へと
読み:
このつきはしもつゆなれどもたえまなくくだしたまふ
あまつみずのしげければおほみたからら
しましがほどはれまをばめぐみたまへと
(c)金子善光
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コメント
以前はマガツヒノ神についてご教授ありがとうございました。今回は祝詞の読み方について質問させていただきます。たとえば祓詞に「あはぎはら」とありますが、「あわぎはら」と読むのが正しいのでしょうか?また「まをす」を「もうす」と読むのが正しいのでしょうか?是非ご教授願います。
投稿: はたおりべ | 2009年6月18日 (木) 22時31分
「あはぎはら」「まをす」の読みに関する疑問にお答えします。
歴史的仮名遣いというのは発音に従った表記でした。たとえば「てふてふ」(蝶々)を当時はテフテフと発音していたはずです。
これに倣えば「あはきばら」はアハギハラ、「まをす」はマヲスだったと考えられます。
後者は奈良時代に「まうす」という形が現れます。マウスですね。
従ってマヲスとマウスの何れも正解となります。
ただし現代人の私どもが当時の発音通り発音できているのかは解りません。
少なくとも平安時代には上代特殊仮名遣いと呼ばれる区別(母音の数が現在の五種類よりも多かった)が崩れるからです。
また「お」と「を」の区別も次第に出来なくなります。
となればアワギハラ・アハギハラともに可能であり、同様にモウス・マオスの何れも可ということになります。
厳密な発音が出来なくなった理由は顎の骨格構造が変化したためなのだそうです。
投稿: 金子善光 | 2009年6月20日 (土) 21時22分
懇切丁寧な御回答ありがとうございました。長年の疑問を解決できました。
投稿: はたおりべ | 2009年6月21日 (日) 17時16分