■神社 20080217
狛犬の話
1.<こま>と<から>
こまいぬ。ふつうは〈狛犬〉と書く。
朝鮮の古代の国名である高麗によるのだという。
似た言い方に唐獅子がある。
わが国にはもとからシシと呼ばれる動物がいた。
カノシシつまり鹿、そしてイノシシ(猪)。
そこで外国のシシである中国の獅子を、カラシシと呼んだようだ
(唐は中国の古い呼び名)。
カノシシつまり鹿は、水の信仰との関わるらしい。
春日大社に神使の鹿がいるのも祭神に、水の信仰にゆかりある枚岡神社から
お迎えした天児屋根命・比売神をお祀りするためであろうか。
このお社は藤原の氏神だが、同じ家筋の中臣氏の伝えた中臣寿詞にも、
皇位継承儀礼の水の伝えが見える。
猪にも神の姿は見え隠れする。古事記によると、倭建命は東征ののち伊服山の白猪
(実は山の神)に困惑させられたという。
(雄略天皇が葛城山で遭遇なさった猪も、山の神であったかもしれない。)
現在のイラクに残る古代の神殿前には、一対の獅子が置かれている。
この獅子は王宮を守るのだ。四千年も前にさかのぼるものだという。
この獅子はシルクロードを通って中国に入った。
ここでも皇帝の宮殿を守っている。獅子はライオンの中国風の呼び名だ。
彼らにとっては遠いかなたからきた霊力ある動物であったのに違いない。
中国にはおびただしいしい数の霊獣が空想されていた。
獅子などはさしずめその新入りといったところだ。こうしてライオンは獅子とも
狛犬とも呼ばれ、ついに朝鮮を経由してわが国に渡来した。
金子善光
| 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)


最近のコメント